中小企業経営者の皆さん、こんにちは。財務コンサルタントの北村悠と申します。
私はROAという財務の指標を元に中小企業の財務力を高める仕事をしております。
有事にも耐えうる財務に強い中小企業を1社でも多く作ること
このビジョンを掲げて日々、中小企業のコンサルティングを行ったり、情報発信を行っております。
ところで皆さんは、ROAという言葉を聞いた事はありますか?これは財務の指標の一つで英語で「Return On Aseets」を略したものです。日本語では「総資産利益率」といいます。
「なんだか難しそうだな」と感じる方も、いらっしゃるかもしれません。
しかし、難しい事はありません。一言で言ってしまえば
いま持っている経営資源で、どれだけ有効に稼ぐことができているか?
というお話をあらゆる角度から見ているだけのことです。
詳細は後ほどご説明しますが、ROAを追究するだけで財務全般を制することが可能になります。例えば、以下のようなボヤけた課題が明確になってきます。
・ いま所有している資産がどれだけ非効率なものがあるか知りたい
・ いま設備投資をするか否かの判断が素早くできようになりたい
・ 売上2倍!などの苦しい目標を立てずに、利益を2倍にするにはどうしたら良いか
・ 資金繰りに悩まない無借金経営はどうやって達成することができるのか
これらの課題はROAという一つの指標に凝縮されています。
ところで、私が「ROA経営とは何か?」という説明をする前に、今回は、はじめましての自己紹介をさせていただきます。
私は、平成18年に法政大学を卒業後、東京都内に本店のある地方銀行に入行しました。
銀行には平成27年までの9年間勤務し、その後はより深く財務を理解するために無資格で税理士法人に転職しました。銀行員時代は、法人・個人の営業を行い、税理士法人では巡回監査というものを行っていました。
私の経歴の中で特に銀行員の営業マン時代の9年間は、本当に色々な出来事が起こりました。
中でも印象的なのが、平成20年10月に起こったリーマン・ショック。そして平成23年3月に発生した東日本大震災です。この2つの出来事は、私が経営の安定性を図る事の重大さを感じさせる礎を築いた出来事でした。
リーマン・ショックでは毎日のように融資先破産の知らせが各支店から届き、銀行の貸出が何十億と吹っ飛んでいく様を目の当たりにしました。
東日本大震災の時は、私は茨城県にある水戸支店に所属していました。私はここで被災しました。その日の夜は、電気の一切ついていない月明かりだけを頼りにする街を、生まれて初めて見ました。あのおどろおどろしさは今でも目に焼きついています。
震災直後、いろんなビジネス案件がストップしました。水戸にある中小企業が生きるか死ぬかというギリギリの中で、私は会社の資金を切らさぬよう、経営者様と共に戦っていました。幸い私の担当させていただいているお客様で震災を理由に倒産する企業はありませんでした。
しかし私は、このような2つの有事の出来事を経験して、企業はあらゆる財務的な備えをしておく事が必要であると痛感致しました。
その後、税理士法人に入所し、細かな仕訳をたくさん打ったり、毎月企業に訪問して月次監査をしていくことになりました。
ここでは銀行員の時に見えなかった中小企業経営者の皆様の動向をチェックすることができました。
領収書を見れば1日の動きはほぼ全て見えてきます。
「最近は利益が出ているから接待交際費や不要な買い物が急増しているな」とか、「利益が落ちてるからタクシー利用回数も減っているな」といったところまで見えてきます。(接待交際費や買い物をすること自体を否定しているわけではありませんが、それが生きた投資になっているかどうかは、経営判断上とても大切になってきます)
これらの2つの職歴が私の現在の財産です。
これからの時代は、景気の良し悪しに加え、昔は存在しなかった天災リスク、個人情報リスク管理、そして働き方改革による労働管理リスクまでも許容できるような企業体制を構築しなければなりません。管理すべきリスク項目が本当に増えているように思います。
このような時代こそ、企業が末長く社会貢献していけるための手法の一つがROA経営であると私は確信しています。財務に強い中小企業を1社でも多く増やすことでその企業に支えられている人たちが増えることを願っています。
北村 悠